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[高校サッカー2回戦] 青森山田(青森) vs 佐賀東(佐賀)

14:10キックオフ
柏の葉公園総合競技場
【入場者数】5,000人
【天候】雨
【主審】不明
【副審】不明/不明
◇青森山田 2−1 佐賀東◇    ′
 (前半1−1)
[高校サッカー]青森山田vs佐賀東1
【得点者】青森山田:31′澤本、77′松本/佐賀東:19′伊藤
【警告】青森山田:馬見塚
**********************************************
柏の葉総合競技場で行われた高校サッカー選手権2回戦の2試合目は【青森山田vs佐賀東】。夏の総体の覇者・青森山田は今大会の優勝候補の一角。FC東京入りを決めているエース小澤や世代代表の松本など、攻撃の駒は豊富。対する佐賀東はあまり前評判が聞こえてこなかったチーム。強豪ひしめく九州の中では佐賀県代表は正直なところ地味な存在であり、印象も薄い。

青森山田はいつも通りの変則の4−4−2。GK大久保隆一郎(3年)、DFは中央に澤本将弘(3年)と鈴木琢朗(3年)、右SB高橋良信(3年)、左SB百目木雅臣(3年)。中盤でボランチを務めるのは櫛引祐輔(3年)と馬見塚光(3年)。右MF松本怜(3年)、トップ下にベロカル・フランク(2年)。左MFを配置せずオリジナルポジションの時点で左SBの百目木が攻め上がるスペースを作っている変則システム。2トップは小澤竜己(3年)と伊東俊(3年)。
対する佐賀東はオーソドックスなボックス型の4−4−2。GK川原隆広(3年)、センターバックは村岡勇太(3年)、前山寛(2年)、右SB意思だ康浩(3年)、左SB福本修人(1年)。中盤の底には吉村広之(3年)と山口亮太(3年)を配し、右MF山下薫(3年)、左MF伊藤陵(3年)。2トップは山下洸一(3年)と宮地弘茂(3年)。

さて試合。開始直後、青森山田がいきなり佐賀東ゴールに迫る。
[高校サッカー]青森山田vs佐賀東2右サイドで伊東が粘ってペナルティエリ内の小澤につなぐと、小澤が中央にマイナスのボールを戻す。これを受けたフランクが中央を破るスルーパスを送ると、DFラインの裏に飛び出したのは松本。これは判断良く前に詰めていた佐賀東GK川原がおさえるも、前線の4人が絡んだ素晴らしい攻撃。
10分には左CKの蹴り損ねを拾って左からクロスを上げなおすと、小澤が頭でマイナス方向に戻す。このボールをセットプレーで前線に上がっていた澤本がダイレクトボレー。このシュートは惜しくもクロスバーを直撃。
しかし先制は佐賀東。19分、相手の攻撃を凌いだ自陣からのボールを伊藤が受けると、両サイドをFWが駆け上がる。3対3の局面で青森山田DFはボールホルダーの伊藤と左右を駆け上がるFWそれぞれを1対1で見る形をとるが、伊藤は右サイドを上がる宮地の対応していたDFの裏を取る絶妙のスルーパスを前方のスペースに送る。
これを受けた宮地がドリブルから中央へクロスを送ると、そこに飛込んだのは宮地にスルーパスを送った伊藤。パスを出した後、全速力でゴール正面にダッシュ。トップスピードでDFを振り切ると、その勢いを殺すことなく走りこみながらのダイレクトボレーをゴール左下隅に突き刺す。お手本の様に美しいカウンターで佐賀東が先制。青森山田vs佐賀東3
個の能力で勝るのは青森山田だが、佐賀東はしっかり守ってサイドからカウンターというチームコンセプトがしっかりしている。ミドルレンジのパスの精度も高く、的確に左右にボールを振り分けて青森山田の陣形を崩している。この戦術の核となっているのはボランチの山口と、先制ゴールを上げたMF伊藤。山口から左サイドを主戦場とする伊藤への素晴らしい展開からの何度もチャンスを作っていた。
[高校サッカー]青森山田vs佐賀東4しかし32分、青森山田はペナルティエリア内で細かくパスを繋ぎ、佐賀東DFに引っかかったボールもしぶとく拾って、最後は百目木が左サイドから中に入れたボールを澤本が泥臭く押し込んで1−1の同点に追いつく。
佐賀東DFも粘り強い対応を見せたが、最後はパワーで押し切られた。
佐賀東は直後の33分、山口の右サイドへの展開から山下薫がDFの裏を取りグランダのクロス。ゴール正面で山下洸がDFを引きつけてスルーすると、左サイドを長い距離走って入ってきた伊藤がファーサイドでフリーでボールを受ける。GKと1対1になるも、インサイドでコースを狙ったシュートは威力を欠き、青森山田GK大久保の好セーブに阻まれる。結局このまま前半は1−1の同点で終了。

後半も立ち上がりは前半と同じ流れで試合がはじまる。個の能力(技術)で局面の打開を図る青森山田に、意思統一されたチーム力でこれを抑える佐賀東。
チーム力といっても佐賀東のベースにあるのは個々の頑張り。労を厭わぬプレス、高い集中力の維持、球際の強さで青森山田に決定機を与えない。
青森山田vs佐賀東5
52分、クサビのボールを受けた吉村がDFを背負いながら粘って反転、ペナルティエリアやや左外へスルーパスを送ると宮地がこれに反応。前に出たGKの頭上を突くループシュートを狙うも角度が厳しく、シュートは惜しくも枠上に外れる。
[高校サッカー]青森山田vs佐賀東7しかし後半の佐賀東のシュートシーンはこの場面だけ。時間とともに自力に勝る青森山田のボールポゼションは更に上がり、佐賀東の旗色が悪くなってくる。
佐賀東DFも前半と比較すると疲労からか出足の一歩が若干遅れることがでてきたものの、変わらね集中力の高さで、容易にはシュートに持ち込ませない。
69分、青森山田の右サイドFKのボールを全員が見合い、佐賀東ゴール前に一瞬エアポケットが生まれるが誰も詰められず。あわててボールを追った青森山田FWがわずかに触れたボールはそのまま沸く左にボテボテと転がって外れる。
75分、左サイドを上がった百目木の思い切りの良いシュートは、佐賀東GK川原の守備範囲。難なく押さえたと思いきや、なんとボールはGKの脇を抜ける。ゴールポストわずか右外に外れたから良かったが、一度はキャッチングの体勢に入ったGKのミス。世代代表候補に選出された経験もある川原らしからぬプレー。青森山田vs佐賀東6
このまま佐賀東が凌ぎきってPK戦に突入かと思われた78分、佐賀東がDFラインで痛恨のミス。GKとDFが意思疎通を欠き、弱いバックパスのボールがGKとDFの間でルーズになるとそれを青森山田の松本が奪う。そのまま松本が無人のゴールにボールを流し込み、2−1と青森山田が逆転。
ここまで高い集中力でゴールを死守していた佐賀東だったが、最後の最後に痛恨のミスで1点のリードを奪われる。
こうなるともう佐賀東は、精神的にも体力的にも同点に追いつく余力を搾り出すことは出来ず。青森山田が残りの数分を消費させ、試合はそのまま2−1で終了。
青森山田vs佐賀東8
[高校サッカー]青森山田vs佐賀東10結果だけ見れば強豪・青森山田の順当勝ちだが、ゲームプランどおりに試合を進め、試合内容で勝ったのは佐賀東。
総体王者の青森山田を最後まで苦しめた戦いぶりは賞賛に値する。



【ピックアッププレーヤー】
拍手佐賀東高校No.5 山口亮太(3年)
的確なポジショニングでDFラインで奪ったボールを一度預かり、カウンターの起点となった。前半、青森山田を苦しめた効果的なカウンターはほとんど山口を経由したもの。高いキープ力、フィードの正確さ、スペースを見つける目、ダイレクトパスでのサイドチェンジが出来る球捌きと、レジスタとしての高い能力を発揮し中盤の底から攻撃のタクトを振った。
拍手佐賀東高校No.8 伊藤陵(3年)
佐賀東にあっては数少ない単独で局面を打開できるタイプの選手で、左サイドで攻撃のアクセントとなっていた。先制点のカウンターは見事の一言。素晴らしいスルーパスを出した後、自ら全力疾走でゴール前に入りシュートを決めるダイナミックなプレーが際立っていた。得点の場面以外にも、長い距離を走ってゴール前に飛び出す動きで青森山田DFを混乱に陥れ、山口とのホットラインからもチャンスを作った。
また積極的な動きで青森山田の攻撃の要の一人である対面の松本の動きを牽制、攻撃に専念させなかった点も序盤の善戦の一因である。

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